世界遺産の富岡製糸場の検査人館

富岡製糸場の主な建物

富岡製糸場の主な建物は、下の図で判るように、東繭倉庫(東置繭所)西繭倉庫(西置繭所)繰糸場の三棟がコの字型に配されています。この三棟は2014年の12月に国宝に指定されました。繰糸場は採光を考慮して南向きに建てられています。 ↓クリックすると画像が拡大されます↓ 富岡製糸場の建物配置図

富岡製糸場 検査人館(けんさにんかん)

富岡製糸場 検査人館北玄関

検査人館は1873年(明治6年)に生糸や機械の検査を担当した、フランス人男性の宿舎としてとして建築されました。 残念ながら2人の検査人は、無断欠勤や素行不良で解雇され、実際に監査人館で暮らした可能性は低いとされています。 その後は1階を事務所、2階は政府の役人や皇族が訪れた際の貴賓室として使用しました。 外国人宿舎の建物は周囲にベランダを巡らした造りが特徴です。 内部には大理石製のマントルピースや内部階段や格子状に組まれた天井が当時のまま保存されています。

富岡製糸場 検査人館西玄関

検査人館は2つの玄関が有ります。1つは富岡製糸場の正門を入って左側の受付・入場券売場の西側の事務室に通じる玄関とその場所を通り過ぎ、左に回りこんだ左側にも玄関 (上の写真)が有ります。 見学券売り場すぐの玄関から見た検査人館は、和風建築に見えますが、壁面や窓は洋で、風和洋折衷の建物です。左に回り込んでみますと、木骨煉瓦造で、煉瓦はフランス積みとなっています。 1階は富岡市役所の世界遺産部・富岡製糸場保全課等の事務室となっています。2階は貴賓室です。

富岡製糸場 貴賓室

富岡製糸場 貴賓室

富岡製糸場を訪れた明治政府の役人や天皇・皇族はココへ通され、休憩するための部屋として使用されまた。今でも重要なお客様はここに通されるようです。暖炉の装飾であるマントルピースは当初からのもので、イタリア産の大理石が使用されています。 残念ながら検査人館の建物の内部は見学できません。

富岡製糸場 検査人館の大きさ

木骨煉瓦造、建築面積224.72平方メートル、二階建、東面及び南面ヴェランダ付、西面及び北面玄関・東面洗面所及び便所附属、桟瓦葺
参考文献:文化庁 国指定文化財等データベース
写真提供:富岡市 富岡製糸場 Googleストリートビュー

 

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